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東京滞在の最終日は六本木・俳優座へ「婢伝五稜郭」を観に行った。
佐々木譲さんの原作で、グループ虎 + 10・Quatreによる舞台。

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このお芝居の題名になっている「婢伝五稜郭」は小説トリッパーという雑誌に掲載されているけれど、事前情報として、氏による他の幕末・蝦夷関連の小説「北辰群盗録」「くろふね」「黒頭巾旋風録」などの名場面集としての趣もある、http://sasakijo.exblog.jp/11351500/とのことだった。

題名にもなっている婢伝・・・は、箱館戦争終結後の箱館病院に官軍が攻め入り、抵抗も出来ない怪我人たちを皆殺しにする、というスプラッタなシーンで始まるのだけれど、血を見るのが苦手は私は、どんなことになるのかと、最初からちょっと緊張していた。
でも、それは良いほうに期待を裏切られた。
幕が上がるや、迫力のあるダンス、メチャメチャかっこいい殺陣の連続に圧倒される。
役者さん一人ひとりの動きがまさにプロのそれ。そう、足捌きから指の先まで。
板上の人数の多い舞台だけに、目があちこちめまぐるしく動いてしまう。
(後からチラシで知ったのだけど、この10Quarteの代表であり、主役格・矢島従太郎を演じていた内堀克利さんは殺陣のエキスパートなのだ。そりゃあ、惚れるほどカッコいいわけだ)
登場人物こんなに沢山↓
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一方で、旅の一座が見てきた物語、という表現なので、場面転換が早い。
まるで子供の頃読んだ赤川次郎のようだけど、内容が軽いサスペンス、などではないので、追いかけるのに必死だ。

なんせ、一応、前出の小説は一度は読んでいるものの、ベースとなる歴史の知識がないんだから。
どうしても、あ、これはあの小説の登場人物だったな、とか、どこぞのシーンだったっけ、と。ついつい記憶の中のストーリーと照らし合わせてしまうし、まるで難しい大学の講義を聴いているような顔だったと思う、自分。途中から混乱してしまったのは我ながら情けない。

原作群の中でも印象的なシーンをいくつも観られたのは、一度で何倍も美味しい。
中島三郎助が二人の息子と共に戦死するシーン。五稜郭の残党である兵頭俊作と、かつての同僚で今は追う立場にある矢島従太郎が対峙する場面。

ただ、舞台ではあくまでも「旅芸人による再現」の形なので、劇中劇としてどこまでもエンターテイメントなのだ。
小説の登場人物に深い思い入れを持ちすぎている私の見方は、真剣すぎて、滑稽だった。

本来は舞台は舞台としての作品であるのだから、それそのものを鑑賞するのが礼儀というものだろう。

というのは、観おわってから気づいたことで、3時間のお芝居の間は怒涛の流れで過ぎ去ってしまった。

まだまだ人間が青いですな。

うーん、もう一度観たいな。
さすがに明日の千秋楽に飛行機乗っていくのは無理だけども・・・
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2010.10.16 / Top↑
涸沢カールはもしかしたら日本で最も有名な氷河地形かもしれない。
そこに広がる氷原を想像して、涙を流すひとは少ないにしても・・・

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手元の教科書をめくると、1~3万年前まで氷河に覆われていたらしい。
そう思って圏谷の周りにせり立つ岩壁を見上げると、鼻息が荒くなって震えてくるのを感じる。

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そこが今は紅葉のメッカとなっているなんて
地球って素晴らしい、、、というよりは、私がこの星の屑で出来ている生物だからそう感じるのだろうか。

いかん、あまりの感動に、文章が倒錯してきた(笑)

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びっくりしたのは涸沢ヒュッテの居酒屋っぷり。
カールの底にある山小屋なのだけれど、その屋根の上(?)が桟敷になっていて、中央の売店ではおでんを売っている。
ここで100人を下らぬ人々が、1本¥500の缶ビールでおでんやつまみをつついているのだ。
件の圏谷と紅葉を見上げながら。
まるで山岳地帯に突如現れた屋台舟のようだ。


ここは天上界と下界のはざ間だったのか。
なんだか奇妙なとりあわせが面白い。


自分はテン場の端で魚肉ソーセージと余市のウィスキーで祝杯をあげる。
夕闇に溶けるカールには山小屋の食事の順番を告げる放送がこだましていた。

◆5日目
横尾谷は過去に何度か歩いているので、今回は前穂の北尾根を捲くパノラマコースをたどることにした。
大天井ヒュッテで一緒だったopandaさんも、通好みのいいルート、と言っていたし。

まだ陽の当たらぬカールを背に歩き出すと、鎖場が出現。下山路にしては面白みがある。

コルに出ると、一気に視界が開ける。
谷底には梓川、右手奥に富士山と南アルプスの遠景が、左手には槍、穂高などが見渡せる。その名の通り、大パノラマのいい道だ。
ザックをデポして屏風の耳に上がると、どど~んと絶景が待っていた。
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このブログじゃ全景写真が収まらないのが残念だけれど、ここまで歩いてきた表銀座、槍、大キレット、北穂、涸沢の全てが目前に広がる。
ちょうどガスの切れ間から陽光が射し、山々を照らしだした。
山は決してそんなこと言ってないはずだけど、まぁ、よく歩いたよ。と受け止めることにしといた。

あとはひたすら下るのみ。
道ゆく人は、川原の岩道を嫌がっていたが、沢屋な私にとっての核心は、徳沢からの林道歩きだった。
冗長この上ない。国内一級の観光地にそんなケチつけたら非国民だね
いや、目的が違えば素晴らしい場所なんだけど、、、
あ、一つだけ良かった?のは生の山ガールをいっぱい見られたこと(爆)
なんせ普段の生息域には分布していないもので・・・噂どおり、上高地~横尾は彼女たちの聖地のようでした。

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やっと着いたよ、河童橋。と、そこからの眺め。ハイ、お約束ですね。
Zermattで言うならば、ゴルナーグラードからのマッターホルンくらいに多くの人がシャッターを押す場所だろう。
私も幼少の頃から数えて何回来ていることか・・・

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この日の夜、実家で見つけた十数年前の同じ場所からの写真(笑)

それにしても北アは交通の便が良い。
あれよあれよという間に、バスが来て、電車に乗り継いで、気づけば温泉に入る間もなく実家の玄関を開けていたのでした。チャンチャン♪
2010.10.16 / Top↑